佃弘巳伊東市長の
「佐藤・菊間」相談員の任命責任を問う!(1)

□伊東市は建設関連業立市!?

2005年に行われた国勢調査によると、伊東市では建設業に従事する人たちは、人口の11.7パー
セントにもなります。ちなみに、全国平均では、8.766パーセントほどですから、建設業の就労人口
比率は高い様です。

伊東市は観光立市であると思われていたのが、実際は“建設関連業立市”なのでは、と思います。

さて、一口に建設業者といっても、大臣や知事による、「建設業許可」を取得している企業は全国で
約55万社、設計事務所は約13万社の数になります。また、建設関係業者は約2万社ほどと、言われ
ており、関連材料や部材メーカーなどを含めると膨大な数になります。

また、リフォーム専業は、建設業の許可がなくても営業できるため、実際の数は分からないのが現
状です。どの会社が優良企業で、どの会社が駄目なのか、業界関係者が見ても一概にわからない
のが普通でしょう。

地元企業で名前は知っているが、実際はどんな業容か把握していない。社名も聞いた事が無く、初
めて聞いた会社というのも、たくさんあるのでは、と思います――。

社会問題化してい「欠陥住宅被害問題」。建築現場に見られる「施工不良や手抜き工事」の数々。
国民生活センターや消費者センターに寄せられる相談件数は、ここ数年増加傾向にあります。

この様に「欠陥住宅問題」は深刻化、数多い事例はメディアで特集が組まれる事も珍しくありません。

伊東市は他市と比較して、建設関連業者が多い街です。知らないうちに、「欠陥住宅被害問題」が
蔓延していたようです。

リフォーム詐欺が全国で猛威を振るい始めた頃、伊東市はそれらの抑止と「欠陥住宅被害」を食い
止めるための「相談会」を、伊東市主導で初めて開催する企画が、志の高い職員により立案された
のです。

「伊東市情報公開」で入手した資料には、起案がだされたのは平成17年12月2日。当初は「リフォー
ム詐欺、欠陥住宅の相談会」という名称だったようで、主管課は秘書広報課市民サービスセンター
でした。

行政主導で社会問題を真摯に取り組む姿勢は、大いに歓迎されるべきです。しかし、人選に大きな
問題があったのです。

「リフォーム詐欺、欠陥住宅の相談会」の開催する旨の起案書に記されていた協力団体には伊東
建設関連業者連絡業議会
の文字があります。

大層な名称(笑)が付いている単なるこの任意団体は、伊東建設業協同組合・技術員の「佐藤建
設」と静岡建築士会・伊東支部会員「巨匠・菊間建築士」の両名が深く、関わっているのです。

△図1「リフォーム詐欺、欠陥住宅の相談会」第一回を実施するにあたり、作成された起案書(クリック
で拡大)の表紙。この相談会を企画した職員は、市民のためを思って企画したのに、極悪人トリオがぶ
ち壊した。物を作る事を生業とする2人のハズなのに・・・。

それにしても、「欠陥住宅相談会」に「違法行為・欠陥住宅」を率先して実施する「業者・社」が入り込ん
でいた(潜んでいた?)とは、誰が想像できるだろうか。本末転倒は正にこの事。
△図2 「リフォーム詐欺、欠陥住宅の相談会」の起案文(クリックで拡大)。企画・起案した職員によれば、
当初は『リフォーム詐欺で困ってる市民の一助になれば』と考えたそうで加えて『伊東市の建設関連業者
の地位向上にも、つながるのでは』と、期待していたそうだ・・・。

第一回目の打ち合わせ会への参集依頼は、「秘書課長名」出だされており、まだ、庁内一丸ではなく、市民
サービスの一環程度の取り組みだった事が伺える。そのため、伊東市から協力団体である伊東建設関連業
者連絡協議会への依頼文には、「伊東市長の公印」は不要となっている(図1)。
図3伊東市役所・秘書広報課長名で出された打ち合わせ会開催の依頼書(クリックで拡大)。2つの協力
団体(伊東商工会議所・伊東建設関連業者連絡協議会)と有資格者として(静岡県)建築士会伊東支部の
各代表者に通達されている。図3は伊東建設関連業者連絡協議会宛の文書。建築士会にも、同一の物が
送られている。
図4 「リフォーム詐欺、欠陥住宅の相談会」打ち合わせの依頼を受け、伊東建設関連業者連絡協議会は
巨匠・菊間建築士ともう一名の建築士を派遣している(クリックで拡大)。ちなみに同連絡協議会は、伊東商
工会議所内に事務局を置いており、会長の海野英夫は同商工会議所の副会頭でもある。

なお、伊東商工会議所の会員数は1745社(店)、そのうち、建設工業部会は1番会員数が多い、459社を誇
る(2009年2月1日現在)。

“観光立市・伊東”ではなく、“建設関連業立市・伊東”の現状を如実に物語っている様に思うのだが。


□伊東市の建設関連業者の信頼回復のはずが・・・

「リフォーム詐欺、欠陥住宅の相談会」の実施目的を読むと、建設業関係者全体を懐疑的に見ている人も
いる」という、文言があります。それらの「疑心暗鬼」を払拭し、伊東市内の優良業者の回復を目的とあるが、
信頼回復どころか、信用失墜を招く事になるとは――。
図5相談予定者に配布されたレジュメ(クリックで拡大)。被害拡大の抑制どころか、被害が
拡大してしまった格好だ。最初にこの企画書を手にした巨匠・菊間建築士は、どう思っただろうか。

*ページ内では敬称を略させていただきました。

 

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