「木造軸組み工法」なのに鉄筋量はなんと10トン?!
佐藤建設が見積もりに仕組んだワナ

日本古来の建築工法である木造従来工法。コンクリートの基礎の上に木材で骨組みを組んで建物を作ります
建造物の荷重を支持し地盤を固定する基礎ですが“木造”で鉄筋量が10トン必要になる事はあるのでしょうか


□10トンの鉄筋量はマンションが建ちます!?

拙宅は、「住まいの ・快適性 ・機能性 ・合理性」等の諸条件を兼ね備えた「木造軸組み工法」を、今までの鎌倉の住居
同様に採用しました。巨匠・菊間建築士も「木のぬくもり」が楽しめるからと、賛同します。まぁ、この御仁は「人間のぬく
もり」は有りませんでしたがね。そうそう、佐藤建設も、ぬくもりなんてありゃしないですな。

「木のぬくもり」より「金のぬくもり」の方がお二人には、お似合いです。

さて、物事はなんでも「基礎」が大切と言いますが、佐藤建設の見積もりはあまりにも(お金の)大切さが先行してしまっ
たのか木造家屋なのに鉄筋量はなんと『10トン』も必要と、見積もりに計上してきたのです!

当然、見積もりの監理をしている巨匠は「(この10トン使用は)問題ない!」と、太鼓判を押します(10トンの鉄筋量について
巨匠と佐藤建設の会話を記録したビデオが手元にあります)。

私は鉄筋10トンの数字を聞いた時、『総流動統計』のデーターに有った10トンの数字を思い出しました。木造住宅でおま
けに、個人宅で、10トンもの数字はないだろうと思い、巨匠に尋ねたところ「見積もりは見積もり。実際に使用量が減れ
減額になるのだから・・・・。」と、煙に巻いた様な回答でした。

写1は佐藤建設と契約した時の「見積もり」ですが、「鉄筋量は10,300.00kg(10.3トン)」。基礎工事に7,130,160円
もの巨費が必要だったのでしょうか。

普通、木造軸組住宅だと、基礎工事費は本体工事費の約5%程とか。拙宅の基礎工事は何と、8パーセント近くも必要
になる計算です――巨匠・菊間建築士と佐藤建設は、異常な数字を出してきました。


写1 老舗・佐藤建設と契約時に取り交わした見積書の「基礎工事明細書」。大雑把な書き方だが、巨匠・
   菊間建築士は「問題無い」と太鼓判を押した金額。建設会社には異を唱えなくても、良かったのだろう。

   そう、「浮いたお金は黙っていれば誰かさんの懐に入る仕組み」になっていたようです


ちなみに「鉄筋量10トン」だと、実際にどの様な「建造物」が建つのでしょうか。写2は敷地面積630u(拙宅の1.5倍)に建設
されたマンションですが、赤で囲んだ基礎の部分が鉄筋量、10トンです。


写2 中規模なマンションでも鉄筋量は“たったの10トン”です・・・・・画像協力:小○組(ご協力感謝致します)。


ここで、住宅に使用する鉄筋について記してみます。拙宅の「基礎伏図」写3をご覧下さい。

図面に書かれている「D10」や「D13」の記号ですが、「D」とは異形鉄筋の表示記号で、直径(mm)Diameterの頭文字
から名付けられています。

表面は凹凸があり、コンクリートの付着をよくする工夫がされています。つまり、「D13」だと、「直径が13ミリの異形鉄
筋を使用」してくださいと言う意味合いになります。


写3 巨匠が自信を持って設計した「基礎伏図」赤で囲んだ場所の鉄筋は全て「D13」を使うよう指示




木造軸組み建設だと、大体「D10」か「D13」の鉄筋をシングル、あるいはダブルで配筋し、基礎が作られる様です。
巨匠は今回、基礎部分は「D13」のシングル配筋、ガレージは「D13」のダブル配筋で設計していました。

何で「ガレージ」をダブル配筋にしたのか一度、聞きたかったのですが、巨匠は不思議な回答をしてくれました。

“長持ちする”と。

家の基礎が本来、長持ちしないとまずいと思いますが・・・・。

佐藤建設は設計図の仕様を遵守するでもなく、また「フラット35」の工事仕様を無視した施工で、基礎の工事
をしていました。


□検証・佐藤建設の出来高は全てにおいてデタラメだった!

他の章で度々記述していますが、平成19年10月9日に佐藤建設は突然、工事を下りました。しかし、厚かましいのか分
かりませんが、放棄した時点での「出来高清算書」を郵送してきました(徹底追求“疑惑の請求書”裁判所に出されて
いた書類も欺瞞だらけ(1)
ご参照)。

当然、私たちは対価以上の金額を支払う気はありませんし、勝手に工事を放棄し、「違反建築」まで犯しているのです
から、こちらは、損害賠償を求めなくてはならないのです。

図4をごらん下さい。なんと、佐藤建設では実際に使用した鉄筋は「5500.0kg」と“大幅に減少”しています。それに
しても、おかしいですねぇ。契約した時の「見積もり」と数量がこんなに違うなんて・・・・・・。

巨匠は「四則計算」が不得手なのでしょうか。まぁ、「度量衡」の換算が出来ないぐらいですから、仕方がありません。
この「出来高」清算書は数多くの「落とし穴が」ありました。


図4 佐藤建設が私たちに送りつけた「佐藤建設が算出した出来高」。同じ物が裁判所にも出されている。巨匠・
   菊間は“数量”に間違いは無いと、言い切った数字



私は佐藤建設はガレージの底盤の施工をしないまま、作業を放棄していますから写5、そこの部分の鉄筋量が含めて
ないための「数量違い」かもしれないと思い、早速、鉄筋量の計算をしてみました。


写5 佐藤建設は「鉄筋」をむき出しのまま、放り出した。鉄筋が見える場所は「D13」を使用



図面では、ガレージの配筋はD13 タテ、ヨコ@200ダブルとなっています。先ずは、異形鉄筋規格表から
「D13」の単位重量(kg/m)を求めます。

0.995kg/mという事が分かりました。

0.955(kg/m)×5(本)×2(タテ・ヨコ)×2(ダブル)=19.1kg/m2という数字が、導き出されます。

ガレージ底版の面積は6.3(m)×4.5(m)=28.35u。
D13 28.35(u)×19.1(kg/m2)=0.54トン

佐藤建設の(出来高)鉄筋量は「5.5トン」です。合計しても「5.5+0.54」で6.04トンにしかなりませんから見積もり
段階で大幅な水増しをしていたことが分かります。

巨匠は「見積もり」のチェックを、真剣にしていなかったようですね。それにしてもおいしい仕事ですね。

佐藤建設の出来高「5.5トン」の数字を、呑みにするわけがありません。
「嘘」を突き通す人間ですからね。

私は佐藤建設の下請けとして、基礎を作った杉浦建設(伊東市)に照会を試みました。同社は静岡県建協 第22回
協会賞を受賞するなど、対外的には問題が無い会社の様です。

また、この杉浦建設写6は、伊東市の指定業者の顔も持つ、同市では大手の建設会社です。なお、同社は佐藤建
設の「(請負契約時)保証人になってくれる」と言っていた会社です。

事件後、分かったのは杉浦建設では「(佐藤建設から)保証人になって欲しい事は聞かされていないし、頼まれても
さすがに受け入れる事は出来ない」と聞かされました。


写6 「保証人」が予定されていた杉浦建設(伊東市音無町)。拙宅の基礎工事を担当



佐藤建設は、家の施工はダメでしたが、嘘の施工はピカイチだった様です(笑)。

この保証人をつけるというのが佐藤建設との「工事請負契約」の約束でしたが、契約当日、佐藤建設は「(保障人を
頼んでいた)杉浦建設から断られた」と、契約当日に佐藤社長から言われました。

私たちは慌てましたが、巨匠・菊間建築士は「出来高払いにすれば良いのでは。心配することは無い」と、断言し、
佐藤建設との契約をしてしまったのです。

しかし、この「出来高払い」も、根拠の無い一方的なものです。

巨匠と佐藤建設のお膳立てで、人を騙す「レールを敷いていた」なんて、おぞましい事です。
建築士と(建設会社の)社長。どちらも公人ですし、社会的に信頼度も高いと言えるでしょう。その様な御仁の
“相互協力”で、私たちは騙され続けてしまいました。

実際の鉄筋量。残された写真で確認すると、驚く数字が出てきたのです。
図面とは違う施工で、基礎工事が行われていた事も分かりました――。


 


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